チューニング、合ってるのかどうかわからな~い!!(その1 たとえ左手が難しくても、きれいなボウイングでチューニング用の音を出しつづけましょう。

「この 五度 合ってない気はするけど、高いのか低いのか わかりません」

 

チューニングのときなどに、そう思ったことはありませんか。

 

「五度」とは: 隣り合った開放弦2本の音程の幅(2つの音が並んでいる距離)が、「5」という幅になっているということです。こちらも参考にしてください 

 

 前回までやってきた「フラジオレットを使ったチューニング」では、2本の弦を全く同じ高さの音にそろえていくので、ビギナーの方にもわかりやすい。

 

でも 五度 の響きを作ってチューニングする方法は、ちょっと難しい。

 でも、これができないと今後、音程を正しくとる練習もできません。

  

「チューニングはフラジオレットを使うから、大丈夫っ」というかたも この 五度をきれいにとる練習は 「マスト」 ですよ~ 

今回から数回の連続講座で「きれいに合った五度」を聞き分けるための練習方法をご紹介します。 

 なお、この練習をするためには、次の「ワザ」がすでに身についている必要があります。

  

<<左手を動かしても、右手のチューニング用のボウイングが崩れないこと。>>

  今回はこれがテーマです。

 

つまり、どれだけ左手を動かしたとしても、きれいなチューニング用の音を出し続けることができないと 五度を使ったチューニングはできませんよ~ということです。

 

実際のチューニングでは、右手で弓をきれいに動かしながら同時に、左手は思いっきり力を入れてペグを回したり、遠いところにあるアジャスターを回したりしなければいけません。

 

その上、ペグやアジャスターを回す動作は特殊なので、楽器を構える体勢は普通にチェロを弾く構えかたとはずいぶん違います。

 

左手に気をとられると、弓がブルブルふるえたり、弓がまっすぐ(いつも弓が弦と直角に交わっているように)動かなかったりするようではダメです。

  

また、チューニングするときの弓を使う「場所」・「スピード」も大切です。

 

慣れてきたら チャチャッ とチューニングを終わらせることができますが、ビギナーのかたはゆっくり時間をかけて、「正確さ第一」でチューニングしましょう。すぐに慣れてプロみたいにカッコイイ チューニングができるようになりますから、ぜったいに。

  

さて、ビギナーの場合、よくある間違いは これ。

 

・弓の根元 を使って大きな音を出してしまう

 ・チューニングするときの弓の動かし方が「速すぎ」または「遅すぎ」

 ・使う弓の長さが「短すぎ」

 ・弓の「スピードが変わってしまう」 弓の向き(ダウン・アップ)にかかわらず、弓のスピードが初め速くて あとですぐ遅くなる

  

ビギナーにおすすめの チューニングするときの弓の動かし方は こうです。

1. 使う弓の場所は「弓の真ん中 30cm」 ぐらい。弓の根元ではありません。今回使用した写真のように、これぐらいの位置から ダウンボウ をはじめてください。

2.  弓のスピードは 「秒速15cm」 ぐらい。 意外と「ゆっくり」です。

3.  ダウンとアップの片道2秒ぐらい、往復で4秒ぐらい 動かしましょう。意外と「たくさん」です。

4.  いつも同じ速さで動かすことも 均質な音を出すコツ です。弾き始めだけ速くて後半に減速するのもダメです。「力まず」、「すうっと」、同じ速さで、「弓を流して」ください。

 

ここまでの修行が足りていない方(右手のボウイングだけでも難しいかた)は、こちら「チューニングするときのボウイング その1~4」 をもう一度やってみてください

 

次回からは左手を少しずつ使っていきます 

  

バックナンバー:  

写真と題名と日付で探す>>  題名と日付で探す>>  関連記事から探す>>(この記事の一番最後の「カテゴリ:」からも探せます。)

 

・次の記事>> 2017/01/26 チューニング、合ってるのかどうかわからな~い! (その2 微妙な音程の違いを聞き分ける練習は これ)

 ・1つ前の記事>>2017/01/12 チェロの練習 今年も楽しく続けましょう!!

 

 

 このブログは毎週木曜日に更新しています。 

ご意見・ご質問はこちらからお送りください。>>

遠方の方にはパソコンのWeb電話を使ったご相談もお受けしています。ご自分の先生とのレッスンで迷ったときなどに、セカンドオピニオンとしてのご質問もお気軽にどうぞ。こちらからお気軽にお問い合わせください。>>