ダウン弓は、筆で漢字の「一」を書くように

前回まで、ダウン弓を使って音を一つ弾く時の、弓への圧力のかけ方/抜き方・体重移動などの練習方法をいろいろご紹介してきました。こちら>>

 

でも・・・

言われた通りやってみようとすると、体中コチコチに固まってしまってロボットみたいな動きになる~

「浮き上がるリニアモーターカー」だの「いぃ・ちぃ・と・お」だの、ややこしすぎ~

ですよね。

 

そんな時には、もっとシンプルな方法があります。

毛筆で漢字の「一」を書くように ダウン弓を使ってみてください。

 

漢字の「一」を筆で書く時はどうするかというと:

1. 筆を紙の上に「とん」と下ろし

2. 筆が動き始めたらすぐに

3. 筆を少し浮かせて

4. 筆を横にすぅ~っと動かし続け

5. 最後にもう一度筆を紙に「とん」と下ろします。

6. それに加え、掛け軸のような大きな紙に大きな字を書く時は、腕だけではなく、体全体で腕を動かしますね。

7. これが一番大切なのですが、「とん」と筆を紙に置く時、筆で紙を上から押し付けるのではなく、腕全体を自然に紙の上に下ろします。腕を脱力するとその重みで筆が紙に圧力をかけます。

 

この動きが、ダウン弓で弾く時とそっくりなんです。

 

1. 音を出す前に、弓を弦の上に「とん」と下ろし

2. 弓が動き始めたらすぐに

3. 弓を少し浮かせて

4. 弓を横にすぅ~っと動かし続け

5. 最後にもう一度弓を弦に「とん」と下ろします。

6. それに加え、大きな音を出す時は、腕だけではなく、体全体で腕を動かします。

7. これが一番大切なのですが、「とん」と弓を弦に置く時、弓で弦を上から押し付けるのではなく、腕全体を自然に弦の上に下ろします。腕を脱力するとその重みで弓が弦に圧力をかけます。

 

 

ね、そっくりです。

筆で「一」を書くイメージでいいのなら、初心者の皆さんでも「弓の圧力のコントロールと体重移動」ができそうでしょ。

 

初めは「体で弓を動かす感覚」がわかり、小さくても「音のアタマがすっきりくっきり立ち上がることが目標です。

大きな音や響く艶やかな音はまだいりません。 

ヴィブラートもつけず、開放弦で練習してください。

 

私の生徒のKさんは弾きながら、「止めて」「ピッ」「止めて」「ピッ」と唱えながら弾くことでこのダウン弓の使い方を身に着けていきました。「ピッ」の時に弓を弦に沈みこませています。はじめはいろいろ考えながら弾いているので一昔前のロボットみたいな動きでしたが、そのうち何も考えなくても自然にきれいな音がすっきり立ち上がるようになりました。 

 

皆さんも「いい感じ」の作り方を自分なりに見つけてください。

 

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