大切な弦を、ブチッと切ってしまうあの瞬間!つらいです。
「ちょっと戻してから回すんですよね。そうしてます。弦もねじれないように気をつけて張りました。でも、ペグは止まらないし、回すと弦が切れるんです。」
という悲しいご質問が数人から寄せられました。
今回は「それでも弦が切れてしまう」へのさらなる対策です。
前回、このお悩みに対して
右手の指先に伝わってくる感触に気をつけてみてください (こちら)
とお伝えしたところ、それでも やっぱり うまくいきません。
というお問い合わせがありました。
「私も同じだわ」と思われる方は、ぜひ次のことをお試しください。
実験:
まだ5度の音程を聞き分けるのが難しいビギナーの方にも比較的簡単にチューニングができる方法として、「フラジオレット」を使った、同じ音程の音2つを比べる方法をご紹介しました。こちら>>
でも、フラジオレットの音がきれいに鳴りません。音程も定まりません。。」というご質問が寄せられました。
フラジオレットとは 左指で弦を指板まで押し下げずに、弦に触れただけで音程を作り出す奏法です。
弦を指板まで押し下げる普通の奏法の場合、1mmでも押さえるポイントがずれただけで音程がはっきり違ってきますが、フラジオレットの奏法ではそうはっきりとは差がでません。
前回、張った弦が切れやすい原因のひとつとして、
弦がねじれた状態、撚(よ)りがかかった状態になったまま張ってしまうと「ペグで巻き上げたときに弦が切れる 」原因になります。
ということをお伝えしましたところ、( こちら>>)
どのようにすれば弦がねじれないように、撚(よ)れないように張れるのですか というご質問がありました。
前回に引続き、ペグをまわすコツの第2回目です。
大切な弦を切ってしまわないように、ペグを上手に動かしましょう。
止まっているペグは、そのまま巻き上げないで、「少し戻してから」上げるんでしたね。
慣れないうちは
1. 音程を半音上げるのに2秒ぐらいかけるつもりで ペグはゆっくりまわしてください。
「チューニングのときペグを回すと弦がすぐに切れてしまいます。 もう、ペグを回すのが怖いです。」
そうですよね。ビギナーにとってはペグを使った調弦は大仕事ですね。
弦が切れる原因はいろいろ考えられます。
楽器屋さんに持っていって、ペグを調整してもらうことで切れなくなることもありますが、今日は今すぐ試せる方法をご紹介します。
「ペグが固くて回りません」「ペグがすべって止まりません」
というお悩みも「ビギナーあるある」ですね。
ペグの調整もちゃんと楽器屋さんでしてもらっているはずなのに 回らない。。。 止まらない。。。
チューニングができる人にやってもらう時には何の問題も無くちゃんと動くのに、自分で回そうとすると回らない。止まらない。。。
握力も腕力もあるかたなら、どんな回しにくいペグでも ぐいっと回してしまいますが、そうでない方の場合はちょっとした工夫で回しやすくなりますから、お試しください。
「アジャスターが固くて回りません」というお困りごともよくあるようです。
これにはいくつか原因が考えられます。よくある3つが次のようなものです。
1. アジャスターがもうすでにいっぱいまでねじ込まれていて、もうこれ以上ねじ込めない。
「アジャスターってどっちに回せば音が高くなるんですか」は、初めてアジャスターをさわる方から必ずといっていいほど尋ねられる質問です。
これはアジャスターを何度もグリグリ回しているうちに自然とわかってくるのですが、アジャスターの仕組みがわかっていたら初めての方でも迷うことがないので、今日はこれを取り上げようと思います。
前回に引続き、アジャスターをどっちにまわすといいかわからない時のお助けワザです。
ところで、アンサンブルの一員としてチューニングしている時、他のみんなはさっさとチューニングが終わってしまっているのに、自分だけ全員の注目を浴びながらまだひとりチューニングしているのって焦りますよね。本番の舞台の上ならなおさらです。
焦るとよけいに音程がわかりにくくなるので、落ち着いてくださいね。
ではここで問題です!
あなたは今、チェロのチューニングをしています。
A線は正しくチューナーで合わせました。
これに次のD線を、チューナーは使わずに弓で2本の隣り合った開放弦を弾きながら合わせようと思います。
この2本の弦をダブルで弾いてみると、変に濁っていて合っていないのは確かです。でもその5度が広すぎるのか狭すぎるのかわかりません。
5度の濁りは少しなので、ペグをまわすほどでもなく、アジャスターで対応したいと思っています。
さて、D線のアジャスターはどちらにまわせばいいでしょうか。
「 チューニングしようとしている弦が、高すぎるのか低すぎるのかがわからない 」というお悩みにお答えする紙上レッスンの第4回目です。
今回は、「狭すぎる5度」と「合っている5度」の響きの違いを体験してみましょう。
やりかたは 前回とほぼ同じです。
1. 隣り合った2本の弦の太い方の弦(A線とD線を調弦しようとしているならD線のほう)の弦の一番上ぎりぎり端っこ のところを 1の指で 思いっきり押します。
「合っている5度」と「合っていない5度」の違いに耳を慣らしていきましょう。
前回、A線の音程を少しずつ変えながら、右手できれいなチューニング用の音を出し続ける練習をしました。
そして、音程の微妙な変化に耳を集中させる練習もしました。(前回のおさらいはこちら)
今回は、右手をヴァージョンアップして、ダブルで弾いてみましょう。
Q.「音程の微妙な違い」を ビギナーが聞き分けるなんて 本当にできるんでしょうか。
A.できます!
今回はみなさんに「私にもできるんだ」を体験していただきましょう。
やり方は こうです。
「この 五度 合ってない気はするけど、高いのか低いのか わかりません」
チューニングのときなどに、そう思ったことはありませんか。
「五度」とは: 隣り合った開放弦2本の音程の幅(2つの音が並んでいる距離)が、「5」という幅になっているということです。こちらも参考にしてください
さぁ、いよいよ開放弦を使ったかっこいいチューニングにトライしていきましょう。
開放弦を使ってチューニングするときに みんながぶつかる「第一の壁」が「2本の弦をきれいにダブルで弾く」ということですがダブルで弾くのは意外とビギナーには難しいんです。でも。。これにはちょっとしたコツがあります。
今日はそれをご紹介します。
今回は、自分でチューニングができるようになったお祝いに、指板の上の2箇所にだけ音程のわかる印をつけてみましょう。
ファーストポジションの4の指と第4ポジション1の指の2箇所に印をつけておくと いいことが2つあります。
1. ここを押さえる音程が確かになる。(そりゃそうだ)
2. 実音(フラジオレットでなく普通の音)と隣の開放弦とを聞き比べることができるので 初心者でも調弦がしやすい。楽器のチューニングが合っていないことにすぐ気づけて、直せます。(これはいいでしょ。)
フラジオレットを使ったチューニングも今回で完成です。
残りの G線とC線もあわせてみましょう。
方法はいままでと同じです。
左の写真は G線にC線をあわせているところです。
今回は4の指と1の指を使っています。
前回の写真は親指と3の指を使った例でした。(こちら)
フラジオレットを使ったチューニング。
今回はいよいよフラジオレットを使っていきます。
A線はチューナーやピアノにもう合わせられていますか。
まだの方は前回を参考にしてA線のピッチを決めてください。(こちら)
では、今回はA線にD線を合わせていきましょう。
さあ、いよいよ フラジオレットを使ってチューニングしていきましょう。
まず、一番初めは A線 の音程を決めます。
A線をどんな高さに合わせるか、その方法は
1.<チューナーのA にあわせる>
2.<他の楽器から A をもらう>
の二通りの場合がありますね。ではひとつづつ見ていきましょう。
前回でチューニングに使える音が出せるようになりました。(こちらをご覧ください)
たしか。。。
2本の弦を一緒に弾いてチューニングができるようになる のが私たちの最終ゴール地点でしたね。でもこの調子だと、そこまではだいぶん遠い道のりになりそうなので、ここらでちょっと寄り道して、
フラジオレットを使ったチューニングにチャレンジしてみましょう。
「チューニングするときのボウイング」も今回ではや4回目。
はやく音を出したい気持ちをぐっと抑えて、一歩一歩基礎をつくっていきましょう。あと少しの辛抱です。
さて、座り方もバッチリ。(忘れた方はこちら)
弦へ弓で圧力をかける方法もわかりました。(忘れた方はこちら)
では、いよいよ発音させてみましょう。
前回、弓で弦に圧力をかけるとき どこに力を入れるか をお話しました。(こちら)
今回は同じ感覚を、楽器を持たずに感じてみましょう。
使うのは スポーツのトレーニング用の 「チューブ」 といわれる ゴム製の紐 です。
筋肉トレーニングなんてしたことない というかたなら 一番負荷の少ないのを1本 この際 購入してもいいかもしれませんね。美容と健康のためにも!!
弓で弦をこすろうとするとき
右の人差し指と親指に力を入れて弓と弦の接点を押さえつけていませんか。
太いC線を弓先で弾こうとするとき
手が痛くなるほどがんばっているのに
弓に体重もかけているのに
ちっともいい音がしない
なんてことありませんか。
チューニングするときは 最小の力で 弦を振動させます。
さぁ、みなさんが苦手な、開放弦をダブルで弾くチューニング・・純正律でのチューニングにトライ!!
目指すは、プロのようなかっこいいチューニングです!!!
今日は、前回に引続き「ステップ 2」
いよいよ、ボーイングです。
チューニングに必要な音を出すためには:
さぁ、みなさんが苦手な、開放弦をダブルで弾くチューニング・・純正律でのチューニングにトライ!!
目指すは、プロのようなかっこいいチューニングです!!!
チューニングに使える音は、音のもつ響き、余韻の響きだけ。音の芯の部分ではありません。かっこよくヴィブラートかけて弾く時のあの太い音はチューニングには使えません。
チューニングに使えるボウイングをマスターしましょう。
前回の内容ついてさっそくいくつかご意見をいただきました。ありがとうございます!
いただいたご意見は:
(青い線のように「真横」にならなければならないところが、赤い線のように「斜め」になってしまうんですねぇ)
「う~ん。。。」